ユビキリゲンマ
二章 嘘の約束
「あー、最悪」

華が愚痴をこぼす。

「もー、まじアイツ嫌い。
何指切りって。小学生かよ。
こーなったのは、明日香のせいだからね」

優子が文句を言う。

別に誰と仲良くしたって良いじゃんって思うけど、ここは素直に謝っとこ。

「ごめん…」

「別にいーけど、もちろんアイツは連れていかないからね。気持ち悪いもん」と華。

私はそうは思わないけどなーって思いながらも、うんってうなずいた。
一緒に行こう作戦は失敗だったか…。
それにしても本当に嫌われてるなあ 、橋本さん…。


放課後、スクバを家に置いて私服に着替え駅前に向かって出発した。
橋本さんの家の前を通るとき、少し罪悪感を感じた。
私はそのとき…

橋本さんの家の二階からの視線を感じていなかったのだ。
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