滅びの彼方


憲兵は、帽子を取った。

ハラリと零れたのはプラチナゴールドの美しい髪。

精悍な顔立ちは…我が主に盾突いた、まさにあの王と同じで。



「貴方は、」



驚く私と、優しく微笑む男。


男は慎ましげに胸に手を当てると…小さく会釈をした。



「ようこそ、デヴァーデンへ。私はローレンツ=オーギュスト・イルデン。





この国の王です。」



< 13 / 38 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop