お向かいさんに恋をして
何故か一週間それが続き、一緒の時間を過ごすうちに私の安達くん苦手意識も薄れていった。

安達くんは思っていたより優しくて真面目な良い人だった。

金に近い茶髪に、耳にはいくつものピアス。
イケメンだとは思うけど「チャラそう」と言う表現にぴったり当てはまってしまう容姿。
話してみるとフランク過ぎてやっぱり「チャラそう」

が、以前の印象。

だけど、実際は違った。

真面目に学校に来てしっかり講義受けてるし、どうやら毎日バイトを頑張っているらしい。

「俺、奨学金でここ通ってるし、実家から資金援助とか一切ないからなぁ。
生活費も学費もしっかり稼いでその金無駄にしないためにもしっかり勉強しないと」

何の話の流れだったのかは覚えていないけど、お弁当を食べながらそんな会話になった日があった。
< 104 / 226 >

この作品をシェア

pagetop