お向かいさんに恋をして
働く時間を増やしてみて思ったのは、やっぱり安達君は凄いってこと。

私は夏休みの時間があるうちにバイトを増やしたけど、それでもなかなか大変。
安達君は大学にきっちり通いながら掛け持ちして自身の生活を支えている。

私も頑張らないとっ!
安達くんの頑張りを思い出すと気持ちが奮い立つ。

留奈さんは相変わらずバタバタ過ごしていて、時々私の部屋に突撃訪問したり、大家のおぼあさんの家に遊びに誘われたりする。

今は留奈さんとおばあさん私ときなこちゃんとで、おばあさんの家から夏祭りの花火を眺めている。

留奈さん曰く「夏の女子会インおばぁちゃん宅」だそう。
因みにおばあさんも女子に含まれている。

開け放たれた大きな窓からは、春に桜を眺めた河川敷に、連なる屋台と多くの行き交う人々が見える。

夜空には大輪の花火が舞っていて最高の眺めだ。
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