運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
19:00
生徒たちが楽しそう夕食を食べている中、樹里を含む数人の女子たちと話す優姫が目に入る。
…あいつ、楽しそうだな。
今日明日は、俺たちの誕生日。
最近会社が忙しくて、優姫の寝顔しか見てない気がする。
「はぁ…」
「随分とお疲れのようですね。切田先生」
「瑠佳か…」
俺がそう言うと、瑠佳は少し微笑んで隣に座って来た。
「悪かったね。あっち(会社)の仕事が忙しいのに、私の戸籍の手続きに必要が事をやってもらって…」
「俺はウチの顧問弁護士を手配しただけだ」
「そのおかげで、早く手続きが済んだわ。ありがとう」
「良かったな」
お茶を一口飲む。
「…そうえば、誕生日おめでとう」
「覚えていたのか?」
「当然でしょ。友達なんだから。…でも、今日は”彼女”と一緒にいられないから残念ね~」
瑠佳は、わざとらしくニヤリと笑う。
そして、俺も仕返しとばかりにニヤリと笑い言い返す。
「お前、どうだったんだよ?誕生日。”彼氏”に祝ってもらったんだろ?」
そう言うと、瑠佳は体をピックっとさせた。
「知らない!あんなヤツ。最近、妙に機嫌が悪のよ!」
「落ち着け。…お前、酒でも飲んでるのか?」
「飲んでないわよ!」
「じゃあ、『欲求不満』か?」
「それは、枢も同じでしょ?」
と、瑠佳に睨まれる。
「その通りです…」
俺は苦笑いをして、肩を落とした。