運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
これからも運命の人と共に…
【瑠佳】
今日は3月10日。
『桐田学園』の卒業式。
あれから、様々な心ない噂が流れた。
でも、陸と一緒だから怖くない。
もう、後ろめたい事もないから…
学校。
「…瑠佳、どうした?ボーっとして…」
「枢、ちょっとね。…『ついに、今日か…』と思って」
「…長いようで短かったな…」
「ええ、そうね」
枢と職員室の窓から桜を見た。
それから、卒業式が始まった。
保護者席を見ると、陸の…お義父さんとお義母さんとなぜか私の父さんが並んで座っていた。
…ったく、仕事はどうしたのよ!?父さん!
「卒業証書授与。3年1組 雨宮優姫」
「はい!」
枢が順番に生徒たちの名前を呼んでゆく。
「一ノ瀬樹里」
「はい!」
「仁田陸」
「はい!」
…ねぇ、陸。
今のあなたは誰よりもカッコ良く見えるわ。
陸に出逢えて、恋して良かった。
私はそう思いながら、式を見守っていた。