運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
家の前。
レストランで食事をした後、先生がウチまで送ってくれた。
「着いたぞ」
「…うん、今日はありがとうございました」
…今日は学校とは、違う先生を知った。
もっとカッコ良くて、もっと優しい。
「こちらこそ、ありがとう♪」
そう言って、私の頭を撫でた。
―――ドクン。
胸がドキドキする。
…この手…
なんだか、懐かしい。
なんでだろう?
「…雨宮、携帯を貸して」
「え?」
「アドレスと番号を教えてやる」
「いいの!?」
「お前は特別、誰にも教えるなよ。あと…なんかあったらいつでもかけて来い」
「うん」
連絡先を交換した。
車を降りようとしたら、急に先生が私を抱き締めた。
「せ、先生っ…!?」
「ごめん、雨宮。俺は…俺たちはどうして…」
「え…?」
トーンを落とした先生の声。
「どうせこうなる『運命』なら…」
「なにを言って…」
先生の言っている事の意味がわからない、
でも、先生がなにかに苦しんでいるのはわかる。
不意に先生と目が合う。
…ねぇ、先生。
いったい、なに苦しんでるの?
そんな顔をしないで…
ほっとけなくなるから…
「…先生…」
「…優姫…」
先生が私の名前を呼ぶ。
…ああ…
私、先生が好き…
そして、私たちはどっちらからでもなく唇を塞いだ。