運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
それから数年後。
俺たちはそれぞれ結婚をした。
俺と陽子は、枢と悠を授かり幸せだった。
だけど、10年前。(現在から)
陽子がある病気で倒れ、数か月後に天国に旅立った。
息子2人と俺を残して…
―――ガサガサ。
俺は陽子の遺品を整理していると、一通の手紙が出てきた。
裏には陽子の名前が書いてある。
手紙を開けて読んで見ると―――
功一へ
あなたがこの手紙を読んでいるって事は、きっともう私はこの世にいないのね。
功一。私はあなたと出逢って結婚して、枢と悠を授かってあなたの『愛』を感じる事ができて、とっても幸せだった。
でもね…私、知ってるの。
あなたは未(いま)だに「優子のことを愛してる」って…
優子もね、本当は功一のことが好きだったんだよ。
私のために、優子は太一を選んだの。
私って…最低だよね…
ごめんなさい。
あと、優子は数年前から太一にDVを振るわれているの。
優子は「功一には言わないで、心配かけたくないから…」って…口止めされてたの。
優子も未だにあなたのこと好きよ。
だから、あの子を…私の生涯でたった1人の親友を助けて!!
功一、お願い…
今度はあなたが優子に『本当の幸せ』を教えてあげて。
私はいつまでも2人を見守っているから…
近い将来、また逢おうね♪
…愛してる。
切田陽子
「…陽子…ひくっ…」
俺は『真実』知ったと同時に陽子の『強い想い』に涙を抑えきれなかった。
…陽子。
俺も愛してる。
お前に対する気持ちは、ずっと変わらない。
だから、もう一度…優子を愛する事を許してほしい。
必ず、優子を幸せにしてみせるから…
俺は心の中でそう陽子に誓った。