運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
出逢ってしまう運命、愛し合ってしまう運命
【優姫】
「優姫、荷物はこれだけでいいのか?」
「うん」
私は必要な物を鞄に詰めて、先生と一緒にウチを出た。
…父さん、さようなら…
もう、私はここにはいられない。
ごめんね…
「優姫?」
「…うんうん、なんでもない」
先生の車に乗る。
そして、先生は誰かに電話をかける。
「あっ、悠。俺だけど…」
「兄貴。いったい、なにがあったんだ?優姫ちゃんは無事か!?」
悠さんの声が電話越しに聞こえる。
「少しは落ち着け。…詳しい事は明日話すから親父と優子さんには『今夜は俺のウチに優姫を泊める』って、言いといてくれ」
「ん、わかった」
「それと、悠。俺…腹を括ったから…」
「そっか。…じゃあ、明日な。兄貴」
「ん、お休み」
悠さんの安心したような声が聞こえて、電話が切れた。
「あの…先生?」
「優姫、今から俺のウチに来てくれる?」
「わかった」
私は先生のウチに向かった。