運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
【枢】
マンション。
―――ガチャ。
「…入って」
「お邪魔します」
優姫と一緒にリビングに入る。
「優姫、先に風呂入って来い。浴室はそこだ」
「先生…」
俺がそう言うと、優姫の顔が少し赤くなった。
「ち、違うぞ!その変な意味じゃない。お前、制服のままだし…その上がって来たら消毒をしてやるから…」
…なにを慌ててるんだ、俺!?
「わ、わかってるよ」
そう言って、優姫は荷物を置いて浴室に向かった。。
数十分後。
俺はTシャツに着替えて、救急を箱を持ってリビングで待っていると、パジャマ姿の優姫が脱衣所から出て来た。
一瞬、胸がドキッとした。
「先生、上がったよ」
「ん、消毒とするからここに座って…」
「うん」
優姫はソファーに座って、俺と向き合わせになる。
「痛っ…」
「あっ…悪りぃ。痛いか?」
「うんうん、大丈夫」
…ほら。すぐそうやって、お前は…
なんでも平気なフリをする。
自分の『本当の気持ち』を隠す。