運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
【枢】
とりあえず、俺にとっての重大な話は終わって肩の力を抜く。
…こんなにあっさりと親父と義母さんが、俺たちのこと認めてくれるなんて思いもしなかった。
いや、俺が『お互いの親の関係』や『義兄妹になってしまうこと』や『教師と生徒であること』を悩み過ぎていたんだと今ならそう思える。
と、考えていると親父が俺に話かけてきた。
「枢」
「ん?」
「これから先…学校でもそうだが太一が『お前たちが付き合ってる』と知れば、なにをするか正直わからない」
「ん、わかってる。大丈夫、優姫は俺が守るから…」
「枢ったら…」
「だから、親父は義母さんを守れよ」
「フン。『生徒』に手を出したバカ息子に言われなくても、優子は俺が守る」
「もう~功一ったら…」
俺たち親子は同じような事を言い、優姫たち親子は同じよう照れた。
「あの…2組のバカカップルさんたち、独り身の俺がいることを忘れてませんか?」
「なんだ、お前…脹(ふく)れてるのか?」
「悠も"彼女”を作れば?」
「うるせぇ…」
その会話に義母さんと優姫は、思わず笑ってしまっていた。