運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
そして、12:30
初めて『家族』として、みんなで昼食を食べる。
食卓に並ぶのは義母さんと優姫の料理。
「あっ、そうだ。枢」
「ん?」
「お前、今日から優姫と一緒に住みなさい」
「「えっ!?」」
親父の言葉に俺と優姫の声が重なる。
「ちょ、ちょっと待て!親父。『優姫と一緒に住め』って…もし、同棲が学校にバレたら…」
目が点になってる俺たちの代わりに悠が言う、
「俺と優子の再婚を学校に公表する。それなら、『お前たちは“家族”として“義兄妹”として同居をしているだけだ』って言えばいい。…まぁ、俺と枢が『親子だった』ってことも言わなちゃいけないけど…」
「どうして、そこまで…」
優姫が言う。
「別にこれとした理由はないわ。ただ、ウチより枢の家のほうが学校にも通いやすいだろうし…マンションでセキリュティもしっかりしてると思うからね。…ねぇ、優姫はどうしたい?」
義母さんがそう言うと、優姫はチラっと俺を見た。
「優姫のしたいようにすればいい。俺は、もういろいろ覚悟ができてるから…」
…学校の事も…
優姫の親父さんのことも…
「うん、わかった。私…枢と一緒に住む♪」
と、優姫は俺が一番好きな笑顔で答えてくれた。