運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
「おう、なんとか間に合ったか…」
「「「「キャ~~~、あの人誰!?切田先生と同じくらいカッコイイわ~~~!!」」」
「どこのウチの保護者かしら?」
再び後ろから、数人の親たちの小声が聞こえてきた。
悠は私を見つけて、軽く手を振ってくる。
…ちょ、ちょっと!!
なんで、悠がここにいるの!?
私、今日の事…誰にも言ってないのに…
まさか、枢が?
そう思って、枢を見ると「俺は言ってないぞ」と目で私に言った。
私と枢が一瞬アイコンタクトで会話をしていると、私の横と後ろの席の樹里と陸が小声で話しかけてきた。
「ちょっと、あの人誰?優姫に手を振ってるみたいだけど…」
「もしかして…例の”義兄貴”か?」
「うん、まぁ…」
私はそう言って頷いた。
それから授業が終わると、私はすぐに悠のほうへ駆け寄った。
「悠!」
「よう、優姫」
「『よう、』じゃないよ!なんで、ここにいるの?」
「親父が『今日は参観日だ』って、教えてくれただよ。…義母さんも来たかったみたいだけど、今、仕事が忙しいみたいで来れなかった」
「悠だって、仕事があるでしょ?」
「ああ。急ぎの仕事はここに来る前に、終わりのめどはつけて来たから大丈夫♪」
悠は笑顔で言う。
私たちが話していると、興味津々そうに陸と樹里が駆け寄って来た。