運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
学校。
学校に着くと、もう1限目は終わっていた。
あれから、2人で公園に寄って樹里に私と枢が『どこまで行った関係なの?』とか…いろいろ追及されたからだ。
―――ガラガラ。
ドアを開けて中に入ると、陸が勢いよく私たちのほうへ駆け寄って来た。
「お前ら、今までどこでなにをしてたんだよ!?」
陸の顔がドアップ。
…顔が近過ぎるよ~~!!
「…なんで遅刻してんの?雨宮、一ノ瀬」
その声に振り向くと、黒いオーラを滲み出している枢がいた。
「切先。お、おはよ…」
「か…先生」
「ちょっと、2人共。数学準備室に来なさい」
「「はい…」」
陸に「ごめんね!」と謝り、私たちは数学準備室に向かった。
―――ガラガラ。
準備室に入ると、枢は椅子に座って脚を組んだ。
「…んで、俺が通学路の手前まで送った優姫をなんで遅刻させてくれてんの?一ノ瀬」
枢は樹里を少し睨む。
「だ、だって~~優姫と切先の『本当の関係』知ってる立場としては昨日とは違う雰囲気とか、首筋のキスマークを見たら…つい」
「…それで、いろいろ追及されました…」
「ふ~ん、キスマーク見えたんだ」
「切先、わざと付けたんでしょ?」
「まぁな、…それより2時限が始まるな。…一ノ瀬、そこの段ボール箱を運んでくれ。優姫はプリントな」
「なんで、私のほうが重い物なのよ!?」
「…昨日、無理させたからな」
「…『初めて』の相手に何回戦ヤったの?」
「それは…」
「うわぁ~~~!それは言わないで!!」
私はそう大声を出して、2人にそれ以上なにも言わせなかった。