運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
【枢】
会社。
ここに来るまで瑠佳の言葉が頭から離れなかった。
…『好きなの!…枢のことがずっと…』
あいつは、ずっと俺と別れた事を後悔していたんだろうか?
本気で俺を愛していたんだろうか?
今、俺が心の底から優姫を愛しているように…
もし、『あの時』…瑠佳と別れてなかったら『今』優姫とはどうなっていたんだろうか?
惹かれ合わずに普通の”義兄妹”になれていたんだろうか?
「いや、あり得ないな…」
そんな事を想像もしくないし、考えたくない。
「…枢、どうした?暗い顔をして…」
その声にふっと我に返ると、社長室の前にいた。
「ああ…なんもない。渉、優姫たちは来たか?」
「ん、奥にいる」
渉と会話をして、社長室に入った。