運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
「…どう、これでわかった?私は人に愛される資格なんてないのよ」
「…切先はこの事は…」
「知らない。…言えるわけないじゃない」
…こんな自分を大嫌いなのに。
仁田君を押しのけて離れたけど、後ろから抱き締められる。
「…っ、なのつもり?」
「あんたは多くの人に、いろんな形で愛されると思うよ」
「うつっ…」
なぜか、仁田君の言葉に涙が溢れてくる。
…なんで、私は出逢って間もない子どもに自分を見透かされているんだろう?
「…泣くなよ、瑠佳…」
枢と同じようなミディアムヘア系でブラウン・ベージュ系の髪。
暖かく私の”名前”を呼ばれただけで胸が苦しくなる。
「…っ、子どもくせに私を”名前”で呼ばないよ」
「なんか、あんたのこと好きじゃないけど…ほっとけないみたいだ。なんでだろうな…?瑠佳」
「…自分で考えなさいよ。バカ、陸…」
そして、気づけばお互いの唇を重ねていた。
私は涙を流しながら、ただ陸に優しく抱き締められていた。