運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
マンション。
「先に学校を出たはずなのに、遅いじゃない!」
エントランスに入ると、その声がして足が止まる。
「どうして、ここに…!?」
「…陸が私の代わりに心から『男遊びなんてさせない』って叫んで、そのまま帰っちゃうから。…陸が心配しで私も早退して来ちゃった」
そう言いながら、瑠佳は俺を抱き締めた。
「『そんな事』=『男遊びの事』ってわかったのかよ…」
「優姫ちゃんと一ノ瀬さんの話が聞こえたから…」
「…っ」
「いいのよ、私が今までしてきた事は消せない」
「…『俺の女』になったら、樹里にもあんな事も言わせないのに…っ!!」
抱き締める腕の力が強くなる。
「じゃあ、…なってみせてよ」
「えっ…?」
「じゃあ、私の『最後の男』になってみせてよ」
「それ、本気で言ってる?」
お互いのおでこくっつけて、瑠佳の意志を確認する。
「うん…」
「一度でも『俺の女』になったら、男遊びなんてできないよ?」
「うん。…セフレの連絡先を全部消した時から覚悟してる。これからは陸だけの私でいたい」
「瑠佳、なにがあっても離さない」
「うん。好きよ、陸」
「俺も好きだ。瑠佳」
そして、俺たちは両想いのキスをした。