運命のように君を愛してる~先生との赤い糸~
翌日の夕方。
学校から帰ってウチの玄関を開けると、母さんも帰って来ていた。
「お帰り、陸」
「母さん、仕事は?」
「なに、あんた私が家に帰ったらダメなの?…今、ホテルも落ち着いてるわ」
「あっ、そう」
そう言って、自分の部屋に入ろうとした。
「陸」
「なんだよ」
「切田先生から聞いたの。瑠佳ちゃんのこと…」
「津田おじさんは?」
「もちろん、佳宏も知ってるわ。凄く逢いたがってる」
「瑠佳もそれを望んでるよ」
「本当に!?じゃあ、今から瑠佳ちゃんをウチに呼んでよ」
「はぁ!?いくらなんでも急過ぎだろ!」
「そうだけど…早く『真実』を話してあげたい!」
母さんはそう言ってしばらく黙り込み、再び重い口を開いた。
「瑠美は幸野に無理やり抱かれてしまったの…」
俺は母さんの話してくれた『真実』に耳を疑ってしまった。