僕のとなりで。
『何?!』

ユウが食いつく。

『いや…いいって。』

僕は、完全にタイミングを外していた。

本当なら、自分から切り出す話だっていうのは分かっているけど、切り出し方を間違えたんだと思う。

そもそも、僕は、自分から話し出すようなキャラじゃない…今頃気付いた。

『言いたいことあるなら、言った方がいいと思うよ。』

カズヤには、やっぱりバレてるっぽい。

『言っちゃいなよ~。』

ヒトミが続く。

『めっちゃ気になる!!』

ユウは、未だに諦めない。

『変な汗かく…。』

僕は、ごまかしようがない空気を察知して、決心した。

ゆっくり息を吸い、深呼吸をして、少しずつ話し始める。

『実はさ…、俺とサヤカ…。結婚しようと思…う。てか、もう一緒に住んでたりも…する。…。よろしく…。』

言葉を詰まらせながらも、なんとか言いきった僕は、フッとサヤカを見ると、目に涙をためて、優しく微笑んでくれていた。



その笑顔を見て、色んなことに“よかった…。”て思ったんだ。
そして、絶対、ずっとこの顔でいさせてあげるって誓ったんだ。



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