僕のとなりで。
正直、ムカついてた。

サヤカは、家族を思って話さないっていうのは分かるけど、そのせいでサヤカも俺も、親に嫌な目で見られる。



―この時の僕は、頭に血が上って、自分のことしか考えてなかった。―



『ごめんね。』

一言だけつぶやいて家に入るサヤカ。

その日は、それから口をきかなかった。

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