僕のとなりで。
カズヤが真剣な顔で僕達に話し始める。

『俺とヒトミ、付き合ってんだ。』

驚いたのはユウと僕。

チトセは知ってたみたいだ。

『それで…。』

言葉を詰まらせるカズヤ。

『それで、何?!なんだよぉ!もったいぶんなよ!1回ビックリしたから、もぉ準備は出来てる!』

困ったような顔で笑うカズヤとヒトミ。

僕は、何を言いたいのか、なんとなく気付いてしまっていた。

『結婚しようと思うんだ…。ヒトミが卒業したら。』

やっぱり…。

『はぁ?!マジいきなりすぎだろぉ?!てか、いつから付き合ってんの?全く気付かんかった。』

ユウの言うことも、もっともだった。

付き合っていたことと、結婚話をいきなり聞かされて、多分、結婚の理由は1つだと思うけど…。気持ちも頭もついてこない。

『子供がいるんだ。ヒトミに。』

言葉も出ないし、2人の顔も見れない僕。

『おめでとぉ~!いきなりでビビッたけど、イイぢゃん!めでたいことだよ!てか、そんな暗い言い方しなくても(笑)』

ユウの言葉に、ヒトミとチトセも笑っているのが分かった。



仲間なら祝福したい。でも、僕は素直に2人におめでとうが言えなかった。



イヤだったんだ。



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