僕のとなりで。
結局、成人式を迎えても、中身は全く成長してなくて。
でも、仲間の幸せを喜ぶことは学べたと思う。
“おめでとう”も言えたし。
だから、ここから始めようと思う。
まずは、自分が何をしたいのか考えよう。
おいてきぼりだなんて思わずに、自分のペースで。



飲み屋に入ると、3人の他に2人いる。アサミとサヤカだった。

…なんで?

『おぉ~!やっと来た!せっかくだし、アサミちゃんとサヤカちゃんも呼んだんだ!』

レンラク取れるんだ…知らなかった。

『リョウスケくん、カズヤくん、おめでとう。』

サヤカの笑顔を久しぶりに見た。

と言っても10日ぶりくらい?

『カズヤくんはダブルでおめでとうだね!』

なんか、サヤカの声は騒がしい所にいても、なぜかクリアに聞こえる。

『かんぱぁ~い!!』


朝まで、これでもかってぐらいに飲んで騒いだ。

泥酔してる中でも、サヤカの声は心地良くて、よく覚えてる。

『ねぇ、リョウスケくんって彼女いるの?』

ていうサヤカの問いに、ドキドキした。

別に深い意味はないのに、なんだか、ドキドキしたんだ。

『いない…。』

それだけ言って、目を反らしてしまった。
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