僕のとなりで。
今までに会ったことがないタイプと言えば、そうなのかもしれない。

だから、気になる。

この時、僕は、サヤカを変わった女としか思ってなかった。



式場の仕事は分刻み…秒刻みで行われ、雑用しかしてないけど、つまらないとか、疲れたとか思うヒマはなかった。

休憩室でタバコを吸っていると、通り掛かったサヤカに見つかった。

『あ~タバコなんて吸ってる!生意気だなぁ~!』

そう言いながら、膨れっ面で近付いてくる。

『てか、何?』

今まで、バイトをしたことがなかった僕は、サヤカに付き合う余裕がなかった…いつもだけど。

『ん~。なんか、リョウスケくんって、他のコ達とタイプが違うよね?というより、リョウスケくんだけ、今だに本性が分からない。』

僕達の何を分かったって言うんだろう。

たった2回しか会ってないのに。

『その顔は、ちょっとムカついてるね?』

ニヤニヤしてる。

『てか、仕事したら?』

カズヤとヒトミのこと。ユウのこと。あの日のコトを思い出してた。



仲間に、話してもらえず、結論だけ聞かされたこと。

孤独を感じた日。



でも、ムカついたのは、それだけじゃない気がした。
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