僕のとなりで。
ごまかそうと否定したけど、サヤカの言う通りだった。

『ユウとアサミちゃんは、まだ?』

カズヤが含み笑いをして聞く。

『てか、付き合って1ヶ月も経ってねぇ~し(笑)』

ユウが返す。

『ま、ゆっくりね。』

それに合わせて、アサミが答える。

『リョウスケとサヤカちゃんは?』

は?

カズヤの言ってる意味が分からず、答えずにいると、

『え?付き合ってないの?』

カズヤのなかでは、いつの間にか付き合ってることになっていた。

『意味わかんねぇ。付き合ってないし。』

恥ずかしさで、投げやりに答えてしまった。

『うん、全然(笑)』

サヤカが合わせる。



笑っていたから、傷付けたなんて、鈍い僕は、気付いてなかった…。

『そっか。あ、そういえば、ユウ、新しい就職先が見つかったんだって?』

空気をよみ、カズヤが話題を変えてくれた。

『うん、工場だけど、送迎ついてるし、結構もらえるから、頑張って続けようと思ってさ。』

ユウの言葉にチトセが聞く。

『前のとこは?ダメだったの?』

あのことは、4人だけしか知らないから、当然かもしれない。

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