僕のとなりで。
次の週末、バイト先にサヤカの姿がなかった。

気になった僕は、初めてサヤカに自分から電話を掛けた。

『もしもし。』

一週間ぶりにサヤカと話す。

カズヤに言われたコトもあって、なんとなく緊張した。

『今日来なかったから、まだ具合い善くならないのかなって思って。大丈夫?』

『気にしてくれたんだね。ありがとう。大丈夫だよ。今日は、家の用事で行けなかったの。来週は行けるから。』

なんとなくだけど、サヤカらしく戻ったように思えた。

『うん、なんか元気っぽくてよかった。じゃあ、来週だね。』

『うん、ありがとう。バイバイ。』

『あ、待って。もし、平日の仕事の後とか疲れてなかったら、ラーメン食べに行かない?俺、1人だから、夕飯いっつも買ったりしてて、たまには外で食べたいから。前に教えてもらったとこ。大丈夫ならだけど…。』

自分の気持ちを確かめたくて、もう1度2人で話したくてサヤカを誘った。

『大丈夫だよ!いつにする?あたしは、いつでもヒマ(笑)』

そう答えたサヤカは、間違いなく、いつもの元気なサヤカの声だった。

僕は、その声を聞いて、安心した。
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