僕のとなりで。
“ラーメン食べに行かない?”

全く色気のない場所への誘い。
でも、喜んでOKしてくれたサヤカ。
それだけで、なぜか嬉しかった。

2日後にサヤカが約束を果たすためにレンラクをくれた。
元気なサヤカに会えたことで、自分の“想い”が確信に変わる。でも、舞い上がった僕は、大事なこと…想いを伝えるのを忘れてしまっていた…。



『リョウスケくんって、今まで、どのくらいの人と付き合ったの?』

正直、あまり話したくない話題だった。

『ん~…。そんなに多くはないよ。』

自分なりにごまかしたつもりだった。

『それって、どっちともとれるよね?ごまかしてるでしょ~?』

実際、どのくらいが普通なのか分からなかったし、好きで付き合ったり、長く付き合ったりしてないから、言いにくかった。

『別に。どっちでもいいじゃん。』

そっけなく返すクセ。

いつものサヤカなら、たぶん気付いてくれた…。“いつものサヤカ”なら。

『そっか…。』

僕の返事に、サヤカもそっけなく返す。

サヤカの様子が違い、僕は何も言えなかった。

そのまま気まずい空気が流れ、最初の楽しさは一気に不安になった。


僕が好きでも、サヤカがなんとも思ってないなら、意味がない…。
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