僕のとなりで。
妊婦のヒトミと車で来たサヤカ以外は、飲んで騒いでいた。

『ねぇねぇ、あたしさぁ~、ちゃんと好きな人見付けよっかなぁ~って思っててさぁ~。』

騒ぐ皆の中、語り出したのはチトセだ。

『どぉしたの、急にぃ~(笑)。』

ユウがカルく聞き返す。

『だってさぁ、今まで、コクられたら好きぃ~みたいな感じで付き合って、よかったことがないんだもん。』

チトセなりに考えてるみたいだ…。

『チトセって、付き合う男がバラバラだけど、タイプがどんなか聞いたことないなぁ~。』

カズヤが冷静につぶやく。

『えっとねぇ~、さりげに優しくて、面倒見がいくてねぇ~。…顔は、リョウスケかなぁ~。』

そんなの、初めて聞いた。

『うっそぉ~!俺ぢゃないのぉ(笑)?』

ユウが騒ぐ。

『ユウみたいなパッチリ目じゃなくて、切れ長な目が好きだもん。』

それを聞きながら、なんとなく力無く笑うサヤカに気付いた。

『疲れた?』

サヤカに聞く。

『大丈夫だよ。』

そう言って首を振った。

『あぁ~!リョウスケ優しい!そういう、さりげな気配りいいねぇ~!』

チトセに聞こえてたらしい。

『付き合えばいいんじゃない?』

サヤカの言葉がショックだった…。
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