僕のとなりで。
『ヒトミ、仲間のために協力しちゃダメなの?』

カズヤが不機嫌そうに言う。

『カズヤくん、そういう言い方しないでよ!あたしが悪いんだし。本当にごめんね。』

何度も謝るサヤカ。

『ごめん、帰る。』

そう言って、ヒトミが僕達に背中を向ける。

『乗ってけば?』

いつになく冷たいカズヤ。

『カズヤ、そういうのやめた方がいいよ。後で、絶対に後悔するから。俺がそうだし…。』

僕が皆をバラバラにしている…痛いほど感じていた。

『本当にごめん。ヒトミちゃん、お願いだから、カズヤくんのこと怒ったり疑ったりしないでね。全部あたしが悪いんだから。』

涙を流しながら話すサヤカ。

『ていうか、なんでそんなにサヤカちゃんが、謝る必要あんの?俺は仲間のために何かしたいだけなのに、そのことで疑われるなら、もう仲間で遊べなくなるってことだよ?分かってる?ヒトミ。』

ヒトミは顔を手で覆ったまま、頷くだけだった。

『もういいよ。マジで俺が悪いんだって。勘違いじゃなければ、サヤカさんは俺のことカズヤに相談してたってことでしょ?俺の態度とかで傷つけたんなら、ヒトミもカズヤも揉める必要ないよ。俺がサヤカさんに謝れば、今まで通りでしょ?』

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