僕のとなりで。
みんなの所に戻ると、サヤカがユウに、何か聞かれている。

『なんて言われたの?!たぶん、リョウスケの人生初の告白なんだよねぇ~(笑)スッゲェ気になる!』

それに対して、サヤカが答える。

『もったいなくて教えられない!』

それでも、しつこくユウはサヤカに聞く。

僕も、あの時のことは言わないで欲しい。

恥ずかしいから…。

『お前、俺がいない間に、サヤカに何聞いてんだよ。』

ユウの頭を掴みながら、後ろから声を掛けた。

『サヤカ…。サヤカって、いつの間に呼び捨て!?』

ユウがくいつく。

『え?前からじゃん。ユウは何を聞いてたの?』

僕の後ろを歩いてきたカズヤがフォローする。

『余計なこと聞いてんなよ。』

ユウに釘をさす。

『だって、リョウスケが教えてくんないなら、サヤカちゃんに聞くしかないしさぁ。』

サヤカが笑顔で答える。

『そういうのは、2人だけが知ってればいいことなの。何回聞かれても、教えません。』

そう言い終わると、僕をちらっと見て、また笑う。

『じゃあ、お父さんは、2人を静かに見守るよ。』

ユウが半笑いで言う。

『誰がお父さんだよ。』

くだらないことも、なぜか笑えた。

幸せだった。
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