【更新停止します】ツンデレ男子捕獲作戦☆
Mission.3
「月が綺麗ですね」
「今夜は各地で綺麗な満月が出るほど快晴でしょう。朝昼もとても気持ちのいい天気で洗濯物もよく乾きそうです。それでは各地の気温の変化を―――」
そんなニュースを食パンを食べながらぼーっと見つめる。
満月か。
最近はずっと曇りで月なんて見ていなかったなぁ。
まぁあたしの気持ちはあれから晴れやかだけど。
「うひひひ」
あの日の事を思い出して思わず頬が緩んだ。
樹くんと無事元通りになってほんと良かった。
樹くんが好きだな、大好きだなーって自覚した瞬間でもあったし。まぁもともと好きだが。
この間なんか机の角に小指ぶつけてふーふーってしてたんだよ。可愛すぎかよ。
昨日は音楽聞いて鼻歌歌ってたしね。途中から録音しようと思ったのに唯の鼻歌まで入ってきたからできなかったけど。
この前は…ってもうやめておこう。キリがない。えへへ。
いってきまーす、と一言残して家を後にした。にまにま笑いながら。
ぱたぱた足音を鳴らしながら学校に着くと、麻衣が教室であたしの机に座っていた。Oh。
「おはよう麻衣」
「おはよ。待ってたわ雫」
「その待ち方あたし初めて見たよ。すごいっすね流行最先端」
「九条と仲直りできたのね」
あ、そうなんだーあたし今幸せいっぱいですー、と返事を返そうと……して。
あたしは気付いた。
「……」
「よかったわね」
「あたし樹くんとケンカしたとか仲直りしたとか麻衣に言いましたっけ」
「……」
え、ちょ、余計怖いんすけど。急に黙らんでくれよ。
そ、そうだよね確か。あたし麻衣に言ってないような気がすんだけど。