【更新停止します】ツンデレ男子捕獲作戦☆
図書室ではあるけど誰も人がいないということを確認したあたしは樹くんに向けて叫び続けた。
「いーつーきーくーううううぅんんんんんんんんんん」
「…うわぁ」
「マジな引きはつらいな★」
うん、まあ自分でもかなり引くくらい樹くんのこと好きだけどね。分からんでもないけどね。いや分かっちゃダメだな。
かなり拒否されているがあたしはめげなかった。
「ねーぇええええ」
「やだ」
「あ、もう一回お願いしますそのセリフ」
「消えろ」
「あ」
樹くんのやだがかわいすぎて構えた携帯(録音の構え)を樹くんが一瞬にして握り潰した。ぱきって言ったような気がしないでもなかったが壊れていなかった。良かった。
「ねーええええ」
「や、…うっさい」
「やだ」と言うとあたしが録音したがるというのをふまえたのか、言いかけて樹くんがうっさいに言い直した。
それ意味ないな。結局可愛いもんな。
「樹くんって何してもかわ、…キまるよね、尊敬する」
「…今可愛いって言おうとしただろ」
「してないしてない」
危ない危ない。
男子って可愛いって言うと嫌がるんだよなあ。樹くんもって決まったわけじゃないけど言いなおしておいた。あたしが男子だったら結構うれしいと思うんだけどなあ。少なくともあたしがよく言われる「うざい」ではないわけだし。
そんなことを考えながら、今図書室にいたということを思い出し、樹くんの番号は後に聞くことにして本の整理を再スタートさせようと俯いたあたしには、のびてくる樹くんの手に気付くすべはなかった。