空と向日葵と君と僕
君と
ドンッ
背中に鈍い衝撃が走り、少し前によろけた。
と同時に、誰かとぶつかったんだな、と頭の隅っこで理解した。
「わりっ、大丈夫か?」
後ろから声が聞こえ、私は振り返る。
ぶつかった人は、どうやら私と同じ新入生のようだ。
「え?あ、はい」
「なら良かったぜ。ん?」
そこまで言うと、彼は私をまじまじと見つめた。
(彼も皆と同じように、ダサいとか言うのかな…)
少しそんな事を考える。
「お前さ、一回俺と会った事ねぇ?」
「…は?」
予想した言葉と全然違った事に唖然とする。
いや、その前にだ。
今彼は、何て言った?
「だから、俺と会った事あんだろ?」
「え、いや…無い、と思います…」
そんな、出来すぎた話、あるわけがない。
なんかの漫画じゃあるまいし…。