桜思い出す頃
5章
そして文化祭2日目。



この日は、体育館のイベントばかりで体jzt育館に人が集まっている。




「みんなー今日一緒に回るよね?」



葵が尋ねてきた。

はは

「ごめん。今日若菜と二人で回るつもりなんだ。」



俺が言うと若菜は俯いててみんなは目を丸くしている。



「そんな深い意味はないよ。」





「悟。頑張れよ。」



翼は何を察したのか少し微笑んでいた。
さすが恋愛のスペシャリストは違うと思った。



「ありがと。そしたら行ってくるわ。行こ…若菜。」





若菜は小さくコクン…と頷いた。








俺たちは少しぎこちないけど楽しんで色んな教室や屋台を回った。





「若菜、わたがし食べる?」



「うん…」








「若菜?気分が悪いのか?」





「違う。ごめん。少し考え事してた…でも今は忘れて楽しまないとだめだね。」




若菜が軽く微笑んだ。悩ませてるのは俺なのに悩んでる顔すら可愛いと思ってしまう俺は重症かもしれねえ。







「今は忘れて楽しも?ほら、わたがし食べて。そろそろ体育館に向かおうか。」






若菜は小さく頷いた。








体育館についた。
この文化祭の2日目にはイベントが盛りだくさんだ。

友達を作ろう。とか、お母さんお父さんに感謝を伝えよう。とか、告白タイム。とか色々だ。








体育館に着いた俺たちは席に座って、イベントを見て笑っていた。





正直イベントより隣の笑っている若菜が可愛すぎて俺の心臓の音が聞こえてないか不安になるくらい



俺の鼓動は早い。






「若菜。少しトイレに行ってくる。待ってて?」










「うん。行ってらっしゃい。」









体育館の歓声は外にも漏れるくらい盛り上がっている。
でも次の告白タイムはもっと盛り上がる。








体育館では、告白タイムのアナウンスが流れている。








それでは、今から告白ターイム





エントリーナンバー1












川上悟くんだー。







俺はトイレに行くと若菜に嘘をつき体育館裏の告白するやつらに混じって緊張をほぐしていた。








俺はそっと深呼吸する。





ふぅー。
よし。行くぞ。








それでは川上くん、誰を指名しますか?









「俺は卯月若菜を指名する。」


それでは卯月さん前までお越し下さい。






「え…ちょっと待って。なんで悟があそこに居るの?もうわけがわかんない。


とりあえず、呼ばれているから行かなくちゃ。」









歓声が起こる。





舞台には俺と目の前に若菜と司会者しかいない。







でも俺は目の前の若菜しか視界になかった。








さあーそれでは、川上くんお願いします。












「私、川上悟は卯月若菜が好きです。




若菜。俺と付き合ってほしい。」








若菜は頬を赤らめて少し目を丸くして固くなっている。
そして俯いたままだ。






あーこんな悩ましているんだな。
それでも俺は若菜がほしい。
若菜じゃなきゃだめだと思った。







体育館も静まっている。




そして…












若菜は












「う、ん…」






おめでとうございまーす

体育館は始めから凄く熱いぞー





そして、俺は若菜の手を引っ張って体育館裏に行った。









「若菜、本当に俺でいいのか?」










「(で)じゃなくて悟(が)いいの。


悟こそ私なんかでいいの?」









「それこそ(で)じゃなくて若菜(が)いいんだよ。



寧ろ、若菜じゃなきゃだめだ。」







俺も若菜も頬を赤らめてはいるがとても幸せだ。



これから、色々あるがそれを乗り越えて若菜を大切にしようと思った。
< 5 / 15 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop