桜思い出す頃
8章
7月の半ば、最近は海聖ともつるむようになって、7人で行動することも多くなった。




今日は学校が休みの日曜日。



7人で遊園地に来ています。




大志と葵と意外にも若菜の3人は絶叫が好きで、後の4人は絶叫が無理な組で別れてた。





キャーー。



「向こうは楽しそうだなおい。」




俺がそう言うと





「あんなもの、何が楽しいかサッパリ。ぜってーカートゴーのほうが楽しいよな。」






そして、昼になって、7人で合流して、昼食を食べて昼からは7人で行動しようとなった。





「ねえねえ、あれ乗ろうよ」





葵は、本当に楽しそうに、いかにも怖そうなジェットコースターを指差している。






1年時も遊園地に来ているが、それとは比べ物にならないくらい、高さがある。





正直、怖すぎて本当は乗りたくないけど半ば無理矢理乗せられる。







「はあ…はあ…」



絶叫が無理な組はもう、ダウン寸前だ。
まあ、その中に俺もいるんだが…



まあ、俺は若菜が楽しければそれでいいと思っている。



夏蓮も俺と同じ気持ちらしい。





俺たちはこのあとも色んな乗り物に乗り、遊園地を後にした。







「あー、今日体育あるの忘れてたー」



今は、遊園地の翌日の月曜日の朝のホームルーム。




「甲斐、静かにしなさい。」



先生に怒られる大志を見てみんな笑ってる。






今日は、珍しく若菜が学校に来てない。





メールでは、体調が悪いから休むね。とは来ていたが心配だからお見舞い行くと言ったら断られた。





まあ、風邪を移したくないんだろうと思った。




学校も終わり、若菜が居ない6人で放課後話し合い明日若菜の家に突撃お見舞いすることが決まった。









今日は、お見舞いに行く日で、学校も終わり若菜の家に向かっている。








「えっ…」




葵が、急に声を上げ指指した方向には、若菜の家が取り壊されていた。






何が起きているのかがさっぱりわからない。








そして、工事しているおっちゃんに若菜から手紙を預かっているとの事で、手紙を受け取った。









そこには、若菜の綺麗な字で、涙で掠れた部分もある手紙だった。










「悟とみんなへ



私はみんなに謝らなければならないことがあります。
それは、私の家が借金に追われついに捕まり担保の家を潰されるのを知って黙って田舎の叔母の家に暮らす事になったことです。



黙っててごめんなさい。


でもみんなには迷惑をかけたくなかった。私なりの答えです。




葵。葵は自分の気持ちをしっかり持って?葵なら大丈夫。前に進んで


夏蓮。夏蓮は大志と仲良くね?まあ夏蓮は可愛いしもっと自信を持って



翼。正直、完璧すぎる翼には最初苦手意識があったけど仲良くなれるにつれ本当に色々助かった。ありがとう



大志。大志は夏蓮を大事にしてあげてね?夏蓮は繊細なんだから




そして、最後に悟。
悟には感謝と謝罪の気持ちでいっぱいです。


でも今は、ありがとうを言わせてほしい。


悟と付き合ってからは見る世界が本当に変わった。


悟が居たからここまで頑張れた。


愛しの悟へ
ずっと笑ってて。いつかきっと出会うその時まで」





みんな、泣き崩れている。




頭は真っ白で何も考えれない。





でも、はっきりしているのはこれからの日々を若菜なしで過ごさなければならない。


みんがな居るにしても、若菜をひたすら見続けた俺は正直これからどーしよ?とかそんなことよりただただ涙が溢れてきて何も言葉が出てこなかった。





「急すぎる。でも若菜の変化に気付いてあげれなかった自分が一番腹立つ。



若菜はずっと笑顔だったし。」





俺がそう言うと、葵が抱き締めてくれた。



俺は何も言わずこの時は葵の胸を借りた。
葵も辛いはずなのに、俺を支えてくれている。



本当に葵には助けてもらってばかりだ。







そして、なんとなく日々を過ごしていると、もう夏休みに入る。






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