ホストの憂鬱
「罰をうけるわよ」って。

それから、みくさんは俺達の前から忽然と消えた。

罰とは俺達とはつるまないことかと思っていた。

だけど、違っていた。

みくさんはこどもをおろしたくなくて、俺達から離れた。

だけど…世の中はあまくない。

みくさんの同級生の誰かが言った。

「みく、親に無理矢理、病院に連れていかれたらしいよ…」

でも、あの頃のようなガキじゃない。

だから―

思ってしまう。

他に道はないのって?

声にだせない思いが、俺の鼓動を早く脈打つのがわかる。
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