ホストの憂鬱
京都は碁盤の目のような地図だというけれど、旅行雑誌のガイドマップ一つでそのお寺に向かうのは困難だった。

京都の市内から遠ざかり、山道をのぼる。

まるで迷路をさ迷いながら進んでいるようで、時折、愛に「この道でいいのかな?」と尋ねると、愛も「多分あってる」という有様だった。

俺達は何とかお寺の看板を見つけ、迷ったのか、まっすぐ来れたのかもわからないが目的の場所にたどり着く事ができたのだった。

そのお寺の駐車場につくと、平日にもかかわらず、たくさんの車があり、全国のナンバープレートがあった。

そのことから、俺は本当に御利益があるんだと実感した。
< 129 / 134 >

この作品をシェア

pagetop