ホストの憂鬱
麗子ママとひろ子さんは奥に進んでいき、それに続いて愛ちゃんもついて行く。

ただ一人、俺だけがどうしていいかわからずに、店内にたちすくんでいた。

「キョンおいで」と言ったのはオーナーだった。

オーナーはカウンターの奥にいる。そう麗子ママたちの前に。

俺は怒られる覚悟でオーナーの横にたった。

だけどオーナーからの言葉は俺の予想とは違った。

暖かい言葉。

「お疲れ様」

それがオーナーの言葉だった。
< 38 / 134 >

この作品をシェア

pagetop