ホストの憂鬱
俺達四人が会話と間奏一気で盛り上がっていると、愛ちゃんが席をたった。

そしてロビンさんが俺を呼んだ。

「キョン、愛ちゃんが帰るから送ってあげて」

それだけ言うとロビンさんは、俺の肩をポンっと叩いた。

その行為に何を意味しているのかは理解できないけど、がんばれと俺は、解釈した。

エレベーターの中の二人はみょうに無口だった。

お互い密室な空間に二人きりというシチュエーションに意識したにちがいない。

間違いないのは俺は意識しているという事を胸の鼓動が教えてくれていた。

だけど、この空間は決して、嫌なものじゃなく、むしろ永遠にいたいとさえ思えるくらいだった。
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