ホストの憂鬱
エレベーターをおりるとようやく愛ちゃんが口をひらいた。

「お話ししたかったな」

少し残念そうな顔で言った。

俺はその顔を見て、何かしてあげたい。いや、何かしなきゃいけないと思った。

「映画みにいかない?」

それはるみ達との会話の延長で、でた言葉だった。

愛ちゃんはすぐに返事をした。

「いいよ」って。

その後、携帯番号を交換して、俺は愛ちゃんがタクシーにのるまで見送り、店へ、るみ達のもとへ戻った。

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