ホストの憂鬱
俺が新しいお客を連れて店に戻る間に、スタッフがもう一人、減っていた。

それは政だった。

政がどうして潰れたのかは、わからないが、めのまえにある、ドンペリの空き瓶を見たら、だいたいの想像はついた。

一人減るたびに、接客に支障がでるのはあきらかだった。

だけど、初めに潰れた知は、政と入れ代わりに、無理矢理、起こされていた。

時計は深夜の1時近くになっていた。

俺には待ち兼ねていた時間に近づいていたのだった。

そう、もうすぐ、ジュリアの閉店。

すなわち、愛ちゃんに逢える時間に。
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