ホストの憂鬱
深夜は朝方へとかわり、時計は朝の四時になっていた。

俺は相変わらず愛ちゃんの前に立っていた。

二時間も俺はまわりのことなどきにしなかったのだ。

そのことに気付いたのはバタンっと誰かが倒れる音だった。

そして周囲を見回した。

知も政もいない。

それよりも、お客を放置状態にしていたのだ。

俺はすかさず、なおさんのもとに指示をあおぎにいった。

「いや、気にしにくていいよ」

「どうしてですか?」と俺は尋ねた。

「祭りなんだよ。今、この時間にいる、お客さんの顔や飲み物をみてみ」と、なおさんは言った。
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