ツンデレ男子




「じゃあいこっかー!」

食べ終わってハイテンションでそう言ったのは紗南。
この子ホラーとかそういうの大好きだもんなー…


相模も復活した中、あたしだけがテンションだださがりだ。


「ほんとにいくの?」
「お前、怖いの?」
なんて相模があたしの顔を覗く


「は!?そんなわけ!」

「じゃーいいじゃん早く行くよー♪」
紗南はにやにやしたまま歩くスピードをあげた。



…最悪だ。






お先ー♪なんて音符を飛ばしながら拓真くんを引っ張っていった紗南


「お次の方おすすみくださーい」
スタッフさんがそうあたしをみていう


「おい」
上から相模の声

「なあ、後ろつっかえるだろ」
そういってあたしの腕を掴んで進む

「え、ちょ、やだっ」

「怖くないんだろ?」
「あ、あたりまえ!!」

なんて言いながら暗闇になった途端ビビリだしてるあたし。


檻に入った人や包帯ぐるぐる巻きの人がくるたびあたしはぎゃあぎゃあ騒いだ

「も、やだ…」
涙が出そうになったとこで




バン!!!!

「ぎゃああぁぁああぁああ!!!!」

隣のドアが大きく揺れて相模に掴まれてた腕も振りほどいて走った

その先で反対側からまた何か出てきて躓いて転んで。


「もー…なんなのよおーー……」
座り込んで涙を拭う。

高校生にもなってこんなとこで泣くなんてかっこ悪い………







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