ツンデレ男子
「なあ」
2限が終わると声をかけられる
「なに?」
教科書を片付けながら相模に視線をやった
「気分悪ぃの?」
そんなまっすぐ見られるとどうしたらいいかわかんなくなる
「んー、まあ」
気分が悪いって、うん、ほんとに気分だけど。
ガサッと机に乗せられたのは古文のノートとチョコレートだった。
病は気からとかなんとか言うけど。
仮病を使ったせいなのかバチが当たったのか次の日朝からものすごく気分が悪かった。
今度はほんとに身体的な方で。
顔色の悪い肌を隠すためにいつもより少し濃いめにチークを塗った。
駅で電車を待つ。
もともと約束してるわけじゃないけど、悠太は今日この電車にいないらしい。
そんなことを思いながらやってきた電車に乗る
「…はよ」
「え?あ、おはよ」
珍しく相模と同じ車両だった
「…まだ気分悪い?
顔色悪い」
そういってあたしに視線を合わす
「へーき。」
「いいからこっちこい。」