ツンデレ男子
「あ、瑠夏ー!
いまからみんなで飯食いにいかね?」
「行かない。」
着替え終えて鞄を掴んで教室をでた
「ちょ、瑠夏!?」
むかつくむかつくむかつく!!
なんであんなやついいやつだとか思ったのあたし。ばかじゃないの。
「瑠夏っ」
慌てて追いかけてきたらしい悠太の方を振り返る余裕もなかった。
「どしたんだよ、なんかあった?
拓真も松田も心配してるぞ?」
「ご飯行くんじゃなかったの」
なんて目も合わさずスタスタ歩いたまま
無愛想にいうあたしはほんとにかわいくないと思う。
「ほっとけるわけねーじゃんかっ」
怒ったようにそういってあたしの腕を掴んだ。
気づけばあたしは悠太に抱き寄せられてて。
「ちょ、悠太…っ」
「ちゃんと頼れよ
俺じゃ頼りないかもだけど、」
目の前に悠太の肩があって。
こいつこんなにおおきかったっけ、とか
ホネホネした指や肩に
ああ、悠太も オトコ なんだな、とか
なんかよくわかんないけど泣きそうになった。
「…あたし、相模のこと好きだ……」
口に出すのと同時に涙がこぼれた。