ツンデレ男子
相模の3歩、いや15歩くらい後ろを歩いてついて行くと滅多に使われない第3校舎の階段をあがってく。
この校舎にも屋上あったんだ。
や、そりゃあるか。なんて考えながら外へでた。
「…平戸と、付き合ってねーから」
あたしに背を向けたままそう言い放った
「でも、頭ポンってしてた」
「それは…なんつーか…
おまえだって風間にしてたじゃん」
振り返った顔は少し照れ臭そうだ
そういわれればなにも言い返せない
「悠太はだって、地元も一緒だしさ、」
なんて言い訳がましいな、
「っていうか相模には関係ないじゃん」
ああ、またかわいくないことを言ってしまった
後悔したって遅いんだけど
「むかつくんだよ、
風間も拓真も……なのに俺は、あーもーなに言ってんだ」
頭を掻いて蹲る相模
「なに…
はっきり言ってくんなきゃわかんないんだけど、」
「……悠太、とか拓真くん、とか」
うずくまったままぼそぼそと聞こえてくる相模の声。
なんとなく、言いたいことがわかってしまった気がする
「………千紘」
口に出してみるとやっぱり照れる
頭をがしがししてた彼の手が止まる
「こっちみてよ、千紘」
あたしも彼の前にしゃがみこんだ。