ツンデレ男子



ぱっと上げた顔は少し赤くて。
そんな彼と視線が交わった。


「……もう知らねー」
そう呟いたかと思うと

「っ…」
後頭部を掴まれてキスされた。

急で驚いたあたしはそのまましゃがみこんでしまった。



《キーンコーンカーンコーン》

昼休みが終わる鐘が鳴った、
ゆっくり離れた唇。
そのまま絡み合う視線が恥ずかしいけど目が離せなくて





「…行くぞ」

立ち上がってドアを開けた相模
でもあたしはなにがなんだかわかんなくて立ち上がれないまま。



「なあ。遅れんぞ。」
いま、あたし相模とキスした…?








「………瑠夏」



そう呼ばれてぴくっと体が動いた
彼の方へ振り返るとまた照れ臭そうに視線をそらして


「ほってくぞ、ばか」
そう呟いた。



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