黒龍Ⅲ






シルバーアッシュに
ダークブラウンが混ざった髪は
真っ黒になり、

茶色がかった裸眼に
黒のカラコン、

そして黒縁眼鏡。


今の俺は、
何処からどう見てもがり勉だ。


強そうに見えないというより、
そもそも
暴走族に入りたいと言い出すタイプではない。


そんな俺を見て、

びっくりする白龍二人と
笑いっぱなしの悠さん、竜聖、浩貴、遥。


「…変装は完璧だけど…、
 
 この容姿で
 白龍に入ることを
 麗が認めてくれるかな…」


心配そうにそう言った伊織に


「…それなら…、ね」


俺はみんなを見つめる。


「…麗ちゃんなら」


遥に、


「…麗さんは大丈夫ですよ」


竜聖、


「その心配はいらないね」


浩貴、


「麗は容姿なんかじゃ決めないよ。
 絶対に駿くんを歓迎する。
 
 …それが、麗なんだ」

そして悠さん。



みんな思っていることは一緒だ。


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