黒龍Ⅲ
「お父さん、
あたしも国語が100点だったよ!」
つかさもやって来て、そう自慢げに話す。
「つかさもよく頑張ったな!
じゃあ、
ふたりが100点取ったお祝いってことで
来週の日曜日はご飯食べ行こうな!」
俺の言葉に、わーいと喜ぶふたりと
私も何かしてあげなきゃと考える葉月。
「ねえ、お父さん
明日は?明日じゃ駄目なの~?」
喜んでいた翔は
今すぐにでも外食したいのか
キラキラした目でそう聞いてくる。
「…明日は、俺用事あるから駄目。
来週の日曜日な、約束!」
ごめんな、と言って小指を出すと
「分かった!約束!」
一瞬、しゅんとしたかと思うと
すぐに小指を俺に絡めて
「指切りげんまん!」
笑顔でそう言ってくれた。