黒龍Ⅲ
そんな麗の言葉に、
「ッ、…うっせえ!
女がしゃしゃんな!」
倒れている
ひとりの男がそう叫ぶ。
その男に続いて、
「そうだ、そうだ!」
「女に指図されたくねんだよ!」
下っ端たちが立ち上がる。
すると、
「…その女に負けたのって、
誰だよ…。
…文句あるなら
あたしに勝ってから言いな」
麗は真顔のまま、
「あたしが総長になること、
納得できないなら
やめればいい。
自分の弱さに気付けない、
道具に頼ることしか出来ない、
そんな弱い人要らない」
だけど
少しだけ悲しそうな顔をして
そう言った。
-伊織side end-