黒龍Ⅲ
…
「…っ…、」
そんな2人を見て、
さっきまでの冷たい空気が
嘘だったように
なぜかじんわりと
温かくなるあたしの心。
「…白龍って言ったって、
3人しかいないじゃん(笑)」
そして、
気づいたらゆるくなる顔。
「そ、っそれは、!…//」
そんなあたしの言葉に
何も返せなくなった伊織は、
恥ずかしかったのか、
悔しかったのか、
顔を真っ赤にする。
真っ白な肌の伊織が
りんごみたいに真っ赤になるのが
なんだか面白くて
「…っはは」
あたしも思わず笑ってしまう。